排気ガスの測定は、自動車の「血液検査」
自動車の排気ガスを測定するのは、人間でいえば血液検査をするようなもの。排気ガスを調べると、自動車の状態、特にエンジンの状態がよくわかるのだそうです。
最近の自動車はエンジンだけでなく全体の性能がよくなっているので、排気ガスに含まれる有害物質の量がとても少なくなっています。それは逆に言えば、「測る」ということがとても難しくなっている、ということ。測定機器そのものにも、改良が必要なのです。
分析・計測技術が貢献できることはたくさんある
堀場製作所は、世界の排気ガス測定装置の約80%を作っている会社です。日本の自動車会社が作っている自動車も、ほとんどが堀場製作所の測定装置で測定されたデータにもとづいて認定され、世の中に出ています。堀場製作所は世界中の自動車会社の役に立てるよう、さらに精度の高い装置作りを続けています。
今後、電気自動車のように排気ガスを出さないような自動車の活躍も予想されます。そうなれば今度は電気自動車の「血液検査」をする測定装置が必要となり、分析・計測装置が必要なくなることはありません。
堀場製作所が世の中に貢献している範囲は自動車だけではありません。温室効果ガス測定装置や酸性雨測定装置などを作ることによって、さまざまな地球環境問題の解決にも貢献しています。
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お仕事豆知識
社長にかくれて作った装置が、今や売り上げ世界一!
40年ほど前、アメリカでは車が増えて、大気汚染が問題になりました。そこで1970年にマスキー法という法律ができました。それは、「1975年以降に製造する自動車は、排気ガス中の一酸化炭素や窒素酸化物などの排出量がそれまでの10分の1でないと売ってはならない」というきびしいもの。この規制値をきちんと測ることのできる装置として、堀場製作所の測定機器の性能のよさが認められました。
じつは、堀場製作所の当時の社長(この会社を作った人です)は、この排気ガス測定装置を作ることに大反対でした。
「きれいなものを測定する装置が作りたい。モクモクと煙の出るクルマの排気ガスを測るモノなんか、作りたくない」と。でも、ある社員はこっそり開発を続け、最後に社長に「3台は売りますから、許してください」とお願いして、ようやくアメリカへ持ち込みました。この装置が認められて、現在世界一の品質と売り上げを持つ商品になったのです。
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