どんな仕事?

「燃える氷」はこんなにすごい!

直径約2センチのキャンディーのような形のNGHのかたまり「ペレット」

「燃える氷」はこんなにすごい!

「燃える氷」とも言われる天然ガスハイドレート(NGH)は、水の分子が作った「カゴ」の中にガスの分子が閉じ込められたもので、見た目も氷とよく似ています。自然界では、シベリアなどの永久凍土の中や、水深500m以下の深海底にあります。

生成したNGHはシャーベットのような状態ですが、三町さんが実験プラントで作っているNGHのペレットは、キャンディーのような固まりになっているため、ガスが逃げにくいのが特徴です。直径2センチのペレット1個に、ペットボトル1本分(約500ml)の天然ガスを閉じ込められるので、ガス=気体のままの状態より、たくさんの天然ガスを効率よく安全に貯蔵できます。

天然ガスハイドレート(NGH)を、実験プラントから実用プラントへ

左が三町さん

天然ガスハイドレート(NGH)を、実験プラントから実用プラントへ

NGHを実用化するには、1日約3000トンのペレットを製造できるプラントが必要です。これは、現在の実験プラントの1万倍近い規模です。三町さんが行っているのは、装置の規模を大きくしてもちゃんとNGH を作ることができる条件を調べる実験です。

「作る時の圧力と温度を、どのくらいにすればいいのか。圧力を上げるためには、コンプレッサー(空気を圧縮して圧力を高める装置)や、圧力容器というがんじょうな容器が必要なので、できるだけ低い圧力で作りたい。一方、温度も冷やすためのエネルギーが少なくてすむように、なるべく常温に近いところで作りたい。実験装置で作るのと同じ品質のものを、実用化プラントでも同じように安定して作れる方法を探しているのです。現在は、1日5トン作ることのできるプラントは完成しているので、ゴールまでの中間地点にはきています。あと5年くらいで、実用化できそうです」

1日のタイムスケジュール

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お仕事豆知識

造船は機械技術のカタマリ

(写真提供:三井海洋開発株式会社)

「造船会社がエネルギー開発?!」と驚くかもしれませんが、実は、造船会社の売り上げの中で、船舶の売り上げは半分以下なのです。三井造船では、船舶を動かすためのエンジンや港で使用される各種クレーンの製造、橋梁(きょうりょう)や石油化学プラントの建設なども行っています。でもなぜ、こんなにいろいろな事業に進出できるのでしょう。

船は、一度出港すると何百日も海の上です。そのため船内で使用する電力などの供給、船員さんの日々の生活、陸上との通信などすべてを船の中でできなくてはいけません。つまり、船を造る技術はあらゆる技術のカタマリ! 発電所、石油化学プラント・・・。造船で培った技術や知恵は、他のモノ作りや研究に生かされ、社会のさまざまな場所で私たちの生活を支えているのです。

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