なんでこの仕事があるの?

Blue Rose=「不可能、ありえないこと」

2009年11月、一般向けに発売された青いバラ。
名前は「アプローズ」(喝采の意味)。(写真提供:サントリーホールディングス株式会社)

Blue Rose=「不可能、ありえないこと」

5000年以上前から人々に愛されてきたバラ。世界中で25000種以上の品種が作り出され、赤、白、ピンク、黄色などさまざまな色があります。けれど、ふしぎなことに青いバラはありません。ギリシア神話やアラビアンナイトなどの物語には、神秘や夢のシンボルとして登場しますが、実際にはどんなに品種改良をしても、青いバラだけは作ることができなかったのです。英語のBlue Roseは「不可能、ありえないこと」の代名詞とされてきました。

遺伝子組換えの技術で、青いバラ作りにトライ!

遺伝子組換えの技術で、青いバラ作りにトライ!

ではなぜ、青いバラは作れなかったのでしょう? 花の色は、花びらの細胞に含まれる色素(ものに色を与える成分)の色で決まります。花の色が青くなるためには、青色の色素が必要なのですが、実はバラの細胞には、この青色の色素を作る遺伝子がないのです。

青いバラ作りの切り札は、1980年ころからさかんになった「遺伝子組換え」の技術。サントリーは、これを使って、青い花から取った「青色の色素を作る遺伝子」をバラに入れ、青いバラを作ろうと考えました。きっかけは、当時の社長の「青いバラがあれば、イギリス国旗の赤・白・青をバラの花で作ることができる。青いバラを開発して、ウイスキーのふるさとのイギリスに恩返ししたい」という想(おも)い。実験は、1990年にスタートしました。

バラは草花ではなく、木の仲間です。そのため、実験を始めてから花が咲くまで1年近くかかります。実験の結果を見てから次の実験を始めていては時間がかかりすぎます。ですから、どんな色素をつくらせたらよいか、バラの品種は何がよいか、一度にいろいろな組み合わせで実験しなければなりませんでした。何百年も不可能だったことへの挑戦は、最新の遺伝子組換え技術を使っても困難をきわめました。

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