どんなところが楽しい?

「壁のない学校」を創り出す

壁のない学校「オープンスクール」(写真提供:株式会社シーラカンス アンド アソシエイツ)

「壁のない学校」を創り出す

赤松さんが手がけた学校に、「オープンスクール」があります。これは、教室の壁を取りはらって、同時にいろいろな活動ができる開放的なスペースを中心に作られた学校です。日本では30年ほど前から各地に建てられ始めました。

「教室と廊下(ろうか)の間に壁がないのは、グループ学習や調べものをする時に、子どもたちが好きな場所に行って机を囲んで話し合ったり、一人で本を読んだりできるようにするためです。ほかにも、子どもが自由に使えるスペースや構造を工夫して、教室以外にも自分の好きな場所を見つけられるようにしたり。そうすれば学校がもっと楽しくなるんじゃないかと。それにこのような作りだと、他のクラスの生徒や先生とも接しやすくなるので、クラスでいやなことがあってもほかに行き場ができるでしょう」

1つ1つのデザインに、居心地のよさにつながる意味がある

(写真提供:株式会社シーラカンス アンド アソシエイツ)

1つ1つのデザインに、居心地のよさにつながる意味がある

ふつうの学校とは違うので、先生方も最初はちょっととまどいます。また、学校は数年ごとに先生が入れ替(か)わるので、赤松さんたちはなるべく毎年学校へ行って先生と話したり、施設マニュアルを作って設計の意図を説明したりするようにしています。
「壁や柱のデザインにしても、『カッコイイから』といった単純な理由で決めているのではなく、1つ1つに理由があるんです」

設計には、目に見えるものだけでなく、音や光、風の流れなどの環境をつくることもふくまれます。たとえばオープンスクールには「壁がないので教室内の声が廊下やほかの教室に聞こえてしまう」という問題点がありました。これを解決するために、赤松さんたちは大学の研究室と共同で音の伝わり方を研究し、吸音や遮音(しゃおん)のくふうをして、教室の音を外にもれにくくする工夫をしました。
「私が設計した小学校では、3・4年生の授業のなかで『学校探検』をして、『この穴は音を吸うためにあいているんだよ』などと、実際に子どもたちにも説明しました」

建物の中で活動する人の様子を想像することから、新しいアイデアが生まれる

建物の中で活動する人の様子を想像することから、新しいアイデアが生まれる

赤松さんは設計をする時、つねに「建物の中で人が活動している状態」を想像するそうです。住宅なら、朝から晩まで1年間暮らす状態。学校なら、朝登校してくつをはきかえるところから、休み時間、体育館に行く様子も含めて下校まで、1日の行動をすべてイメージします。人の動きを延々と考えていくので、イメージする「想像力」がとても重要です。

「最初に、全体がどのようになるのかイメージして、図面を描(か)いたりコンピュータグラフィックで映像化したり模型を作ったりしながら、構造や間取りを考えます。模型の中に家具を置いていく作業も楽しいですね。教室で活動する子どもたちの姿を想像しながら、ここにこんな工夫があるといいな、と細かくアイデアを出していくんです」

建築というと、外側だけで内部はがらんどうの空間を想像するかもしれませんが、赤松さんは、空間をデザインして人の活動をどうサポートするかが大事だと考えています。だから、家具のことまで考えたり、使い方の提案までしたりします。

手がけた学校に子どもたちの声が響くとき、感動します!

(写真提供:株式会社シーラカンス アンド アソシエイツ)

手がけた学校に子どもたちの声が響くとき、感動します!

そんな赤松さんがいちばん楽しみなのは、完成した建物に人が入るとき。
「長い時間かけて考えたものが完成して、ある日突然その中で子どもたちが動き回っているのを見ると、建物に命が吹き込まれた感じがして、感動します。なかには思わぬ行動をする子もいて、私たちにも新たな発見がある。建物は、人に使われて初めて完成するんだなあ、と実感します」

応援メッセージ

数学の問題を解きながら、「こんなことは将来使わないから意味がない」と考えることがあるかもしれません。ですが、正解を出すことが大切なのではなくて、「答えを出すために、どのように思考したのか」ということが大切だと思います。挑戦せずに取ったゼロと、いっしょうけんめい考えて間違ったゼロとでは、同じ点数でも5年後、10年後には何百倍にも違った意味を持ってきます。勉強だけではなく、自分のやりたいことについても同じです。何もしないでだめだとあきらめるのと、いっしょうけんめいやってだめだったとあきらめることでは、その先の人生の中で、全く違った意味を持つのだということを覚えていて欲しいと思います。

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