どんな仕事?

遺伝子をつぶすのは、とにかく根気がいる仕事

遺伝子をつぶすのは、とにかく根気がいる仕事

遺伝子をこわす作業は、研究所の中のクリーンルームで行います。朝から晩まで顕微鏡(けんびきょう)を見ながら1個ずつ細胞をつまんで、培養(ばいよう)器の穴に入れて培養します。そして培養した後で、今度は遺伝子が本当にこわれているかどうかをひとつひとつ確かめます。この作業がとてもたいへんです。手順が多いので時間がかかるし、細かい作業にずっと集中しているので、体力も使います。遺伝子をこわす作業は難しくて、何千・何万の中からようやく1個うまくいくかいかないかです。1人が1日に調べることができる細胞の数は約500個。気が遠くなるような作業です。

細胞が組み換わってくれることを待ちながら

細胞が組み換わってくれることを待ちながら

「最初にわりと簡単に良い結果が出たので、実験手順を計画したときは、もう少し短期間で結果が出るだろうと思っていました。でも実際にやってみると、たいへんな作業が待ちかまえていました。人工的にどうにかできるわけではなく、細胞が自分で組み換わってくれるのを待つしかないのですから」
組み換わった細胞が1個うまくできれば、あとは「コピー」してどんどん増やせます。そして、それに作りたい抗体の遺伝子を組み込めば、作りたかった抗体を作ることができるのです。

1日のタイムスケジュール

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お仕事豆知識

新薬開発は宝探し!

薬品の製造工程(写真提供:協和発酵キリン株式会社)

ふだん当たり前のように使っている薬ですが、新しい薬を作るのはとてもたいへんなことです。化学物質で薬を作る場合を例にあげると、ある症状に対して効きめがありそうな物質を見つけ出したり、人工的に合成するのにだいたい2〜4年。本当にそれが効くのか、毒性や危険性はないのかを試験管の中や動物実験で調べるのに3〜4年。実は、ここまででほとんどの物質が使い物にならず、次の試験に進めません。

その後、いよいよ実際の患者さんに使ってもらって効きめを調べる「臨床(りんしょう)試験」が5〜6年。ここで効果が認められたものを厚生労働省に申請(しんせい)して、最終的に治療に使ってもよいという許可がおりるまで最低1年以上かかります。

つまり、開発を始めてから薬になるまで最低でも10年。薬として使えるようになる確率は数万分の1、開発にかかるお金は数百億円と言われます。そのかわり、薬として売り出されれば、年間数千億円の売り上げになるものもあります。薬の開発は、まさに現代の宝探しなのです。

世界中の製薬会社が長年開発を続けた結果、未開発の化学物質がだんだん少なくなっています。そのため、化学物質だけでは効かないガンやリウマチ、アレルギー等の難病に効く薬ができれば、病気に苦しむ人が救われるとともに、開発に成功した製薬会社は大きな利益を得ることができます。山根さんが開発する抗体医薬は、難病の治療薬として大きな注目を集めているのです。

お仕事ルポ

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細胞培養の基本
1: 細胞が培養される培養液。細胞の成長に必要な養分が入っています。

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2: 細胞をまくための培養器。

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3: 96個穴があり、この中に培養液をいれます。

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4: ふだんはクリーンルームで作業します。その時は、マスク、帽子を着用します。

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5: 顕微鏡を見ながら、細胞の小さな固まりをマイクロチップで吸い込み、2 の培養器の中に落としていきます。

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6: インキュベーター。この中で、温度を一定にして、細胞を培養していきます。

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