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何億というお金をあつかうコンピュータシステムを作る責任

何億というお金をあつかうコンピュータシステムを作る責任

鈴木さんの仕事は、お客様である銀行が、どんなことをしたいのかを聞き出して、コンピュータシステムにそのとおりの仕事をさせるための作業を考えることです。

たとえば、スーパーやコンビニ、町中のいたるところに設置されているATM(現金自動預け払い機)を見てみましょう。ATMは、キャッシュカードと銀行に登録した暗証番号さえあれば、預金の出し入れ、振り込みなどがすばやくできる便利な装置です。ATMは、まず差し込まれたキャッシュカードが本物かどうかをチェックし、同時に、入力された4ケタの暗証番号がカードの持ち主のものと合っているかどうかを調べます。続いて、引き出す金額が入力されると、その金額がその人の口座に残っているかを確認し、残っていれば、お札を正確に数えて現金取り出し口に出してくれます。でも実は、ATMはこの一連の作業を“ひとり”でやっているわけではないのです。銀行のコンピュータセンターに置かれた巨大なコンピュータとつながって、「暗証番号は正しいですか」「引き出す分の預金は残っていますか」と質問し、答えを待って、一瞬のうちに次の動作に移っているのです。これがATMのシステムなのです。

鈴木さんたちがシステムを作る時には、このような作業の手順をひとつひとつ整理して、それを実現するためにはどんな技術が必要なのかを検討し、規模や予算もふくめて話し合い、お客さまと考え方に食いちがいがないかを確かめながら設計に入り、プログラムを作っていくわけです。

「最後は時間との闘いです!」

「最後は時間との闘いです!」

1つの銀行のシステムをまるごと作る場合には、1000人以上のメンバーが参加する大きな仕事になります。ですから、たくさんの仕事がまちがいなく動くように、全体に目を配ることが必要です。システムができあがったら、銀行の人に使い方を説明し、実際に使うマシンを動かして、注文どおりの動きができるかをテストして引き渡すのも鈴木さんの役目です。銀行は、新しいシステムによる業務をスタートさせる日を前もって決めて、それにあわせてすべての準備を整えているわけですから、コンピュータシステムは、何が何でも約束の期限までに、確実に動くようにする必要があります。

「最後は時間との闘(たたか)いです。お金をあつかう仕事なので、失敗は許されません。お客様である銀行の信用にかかわるし、日本の社会全体にも影響をおよぼしかねない、ものすごく責任の重い仕事です。たいへんですが、苦労した分達成感も大きいですよ」
 

応援メッセージ

「なんでこんな勉強をするのだろう?」と思っているかもしれませんが、皆さんが社会人になったとき「あのときの勉強はこう役立つんだ!」ときっと思い返すことになります。自分がなりたい仕事をイメージして「このことは仕事をする上で理解しておかなければならないかも」と、自分で目標を立ててみるのもよいと思います。

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