お金をうまく動かすためには、仕組みだけでなくみんなが納得するデータも必要
金融商品は、買えば必ずもうかるというものではありません。景気の動向や、大きな事件などによって、期待されていた利益が上がらなくなることがあります。たとえば、2008年9月に始まったアメリカの金融危機は、世界中の金融市場に大きな影響を与えました。牛山さんの仕事は、金融商品を買うことによって、将来どのくらい利益が期待できるか、損をしたり、期待した利益が得られなくなったりする危険はどの程度あるのか、ということを説明するための計算をしたりすることです。お金をうまく動かすためには、しくみとともに説得力のあるデータが必要なのです。
お金の動きも「工学」で説明する
「分析には、高度な数学とコンピュータを応用した『金融工学』という学問の手法を使います。『金融』と『工学』って、全く関係なさそうに見えますが、アメリカでは、ロケットの打ち上げの理論を研究するような、バリバリの理工系の学者が取り組んでいる、りっぱな工学の分野なんです。金融商品が生み出す利益や、利益が出るまでの期間などを、数字のデータによって説明することで、商品の良さをお客様に伝えるのです」
「世の中は常に変化していますから、過去に考えた計算方法も、すぐに古くなってしまいます。金融という目に見えないものについて、現実に合う新しい計算式やしくみを作り上げていくという作業は、簡単ではありませんが知的刺激が多く、とてもやりがいがあります。得意な数学とコンピュータの知識を生かせる仕事でもありますしね」
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