情報システムは創造の可能性を無限に拡げる

掛下 哲郎   佐賀大学 工学部 知能情報システム学科
情報工学 /研究領域:ソフトウェア工学、データベース、情報専門教育 ]

スマートフォン、コンビニ、ATM、インターネット、自動車、電子カルテ、e-Learning、電子政府など、情報システムは社会のあらゆるところで活用されています。同一価格のハードウェアの性能は5年で10倍になると言われる急速な技術革新の中で、新たな情報サービスが次々に生まれています。こうした新たなサービスは、私たちの生活や仕事のスタイルを変え、社会や文化にも大きな影響を与えています。

中学や高校で情報について勉強する機会もありますが、多くの皆さんは、コンピュータやインターネットの使い方を学んでいるだけなのではないでしょうか?

しかし、情報工学や情報科学の研究は、それよりも遥かに進んでいます。コンピュータは機械の一種ではありますが、ソフトウェア次第で様々な用途に使える特殊な機械です。最先端のスーパーコンピュータは1秒間に約1京(けい)(10の16乗)回もの演算を実行でき、全世界のインターネット上の情報の総量は10垓(がい)(10の21乗)バイトに迫(せま)っています。その一方で、人間にとっては簡単な直観や総合判断はとても苦手です。人間とコンピュータの得意分野は全く違うので、コンピュータの特性を理解して使いこなすのは大変楽しいことです。たとえ、現時点ではできなくても、5年後には10倍、10年後には100倍の性能が期待できるのですから、アイデア次第で可能性は無限にあります。

中学生・高校生の皆さんの多くは、保護者から学費を払ってもらって勉強しています。また、国や地方自治体も皆さんのために税金を投じています。これは、皆さんの将来がより希望に満ちたものになるように、また、皆さんが、地域はもとより国や世界にも貢献できるような人材になるための投資なのです。

勉強することで、貢献するための土台が身に付きます。現代の社会や組織は様々な問題を抱えていますが、そうした問題を意識することが、皆さんのエネルギー源になります。自分の強みを発見し、それを活かして問題を解決すると価値が生まれます。価値は希望、生きがい、協力者をもたらし、皆さんや社会の未来を創造してゆくのです。

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かけした・てつろう/1962年福岡県生まれ。
コンピュータソフトウェアやコンピュータ上に蓄積されているデータの規模は急速に増大しており、人間の理解能力の限界を超えてしまうこともあります。理解できないソフトウェアやデータは活用が難しいだけでなく、様々なシステム障害の原因にもなってしまうため、ソフトウェアの理解容易性を高めるための技術や、データを系統的に整理するための技術を研究しています。

被災された生徒・先生方へ

被災地に住む知り合いの先生から、マスコミ等では報道されない被災地の悲惨な状況についての話をうかがいました。今回の震災を通じて、様々な情報提供やサービスを通じて情報通信技術(ICT)が貢献できた部分と、ICTによって不正確な情報が広まってしまった負の部分が多くの方の目に触れたことと思います。また、情報インフラの障害が、社会に対していかに大きな影響を与えるかも広く認識されたことでしょう。ICTによる貢献を増やしつつ、問題を減らすためにはどうすれば良いかを、私も考えているところです。

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