人体のしくみは解明途上、さまざまな現象に興味を

井端 泰彦   京都府立医科大学 名誉教授
神経解剖学 /研究領域:神経内分泌学、時間生物学 ]

府立医大在職中は、解剖学の教育、電子顕微鏡を用いた研究を行ってきました。その中では、特にパーキンソン氏病病態である黒質新線条体系ドーパミンニューロンの研究、下垂体ホルモン分泌に対する視床下部の内分泌的役割(視床下部―下垂体神経機構)を研究してきました。また、我々は体内時計について以下のような研究を行いました。
人をはじめ全ての生き物は体内時計を有しそれにより、睡眠、覚醒をはじめ、いろいろの機能を調節しています。

この体内時計は人の場合、25.数時間(1日)で物理学的時間よりも長くなっています。この体内時計を朝の太陽光をはじめとする光により、24時間に同調させています。我々はこの体内時計の中枢である視床下部視交叉上核の機能形態学的研究を行い、視交叉(しこうさ)上核内のペプチドやアミンニューロンの分布、網膜より視交叉上核への神経投射など多くの業績をあげることができました。現在では、時計遺伝子が発見され、体内時計も遺伝子レベルで制御されていることが明らかになるとともに、いろいろな内臓(肝臓や筋肉など)にも時計が存在することも明らかになりました。

その他、現在、記憶の中枢として注目されています海馬の神経終末に亜鉛が存在することを証明しましたが、この亜鉛の働きは未だ解明されておりません。

受験生の皆様にはいろいろの現象に興味を持っていただき、将来、いろいろの分野で活躍されることを祈念いたします。

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いばた・やすひこ/1938年大阪府生まれ。
1963年京都府立医科大学を卒業、インターンの後、解剖学教室に大学院生として入局、アメリカ合衆国ニューヨークアルバートアインシュタイン医科大学に留学、帰国後、助手、講師、助教授、教授を長年勤めた後、2000年より6年間、2期6年学長を勤めました。京都府特別参与。

被災された生徒・先生方へ

この度発生した地震、津波、東京電力福島発電所原発事故は東日本地域に三重苦をもたらしました。被災地でお亡くなりになられた人々のご冥福(めいふく)を心よりお祈りいたしますとともに、被災されました方々に心よりお見舞い申し上げます。この度の震災において、直接被害を受けられた方々は、大変な苦しみ、ご不便を味わわれたことと存じます。この震災は第2次世界大戦以来の我が国に与えられた試練と考えられます。我が国民が一丸となり、素晴らしい国民性を発揮し、復旧、復興に取り組み、新しい東北地方、新しい日本を作るべきだと考えます。

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