好きこそものの上手なれ~ゲーム少年が音響研究者に

梶川 嘉延   関西大学 システム理工学部 電気電子情報工学科
音響信号処理 /研究領域:アクティブノイズコントロール(能動騒音制御)、音場再現システム、対話型オーディオイコライザ ]

わたしが電気系の学科に進学しようと思うようになったきっかけは、小学6年生くらいまでにさかのぼることになります。その当時、インベーダーゲームをはじめとするさまざまなゲームがブームになっており、ご多分にもれず、私もゲームセンターに通いつめる毎日でした。しかし、ゲームセンターでゲームをするには当然お金が必要となるので、思う存分楽しむことができません。そんな時に、パーソナルコンピュータというものの存在を知ったのです。1980年頃ですからちょうどNECのPC-8001というパーソナルコンピュータが世に誕生した頃です。

パーソナルコンピュータを使えばいろんなゲームを作って自分で楽しむことができるということがわかり、両親を説得し(今後はコンピュータを使えるようになることが重要だと言って)PC-8001を手に入れました。そして、早速プログラミングの書籍を数冊購入し、Basicやアセンブラの勉強を行いました。結局のところ、インベーダーゲームもどきのゲームはできましたが、ゲームセンターで楽しめるようなゲームを作ることはできませんでした(自分の能力もさることながら、PC-8001にそれだけの能力がありませんでした)。しかし、その時に夢中になって自然に学んだプログラミングの技術は、大学に入ってから非常に役立ったのは言うまでもありません。また、自然とコンピュータの仕組みや、それを理解するのに必要な電子工学の学問に興味を持ったのは言うまでもありません。ありきたりの言葉ですが、好きこそものの上手なれで、自然と沸(わ)き起こる向学心は学問を学ぶ上でとても重要です。

皆さんも学校の勉強に興味が持てないとしたら、一度、自分の関心は何にあるのかを考え、その関心ごとを実現する過程で自然と勉強していけばいかがでしょうか?現在の音響分野の研究も、ひょんな事から関わっていますが、研究室に来る学生の多くが大学受験の時からわたしの研究室を目指していたと言います。その多くは楽器を演奏したり、オーディオ好きだったりと自分の関心ごとにあわせて進学を考え、それを実現するために勉強してきています。ぜひ、皆さんもそのような気持ちでなぜ勉強するのか考えてみてはいかがでしょうか?

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かじかわ・よしのぶ/1969年兵庫県生まれ。
オーディオ信号や騒音を、ディジタル信号処理によりコントールする研究を行っています。大学で富士通研究所との共同研究テーマである、小型電話機の音響解析の研究に従事しました。それがきっかけで富士通株式会社に入社し、音響信号処理という分野に出会い、引き続き大学に戻ってからも音響信号処理の研究を行っています。その時に出会った私の師のひとりでもあり、メンターでもある大賀寿郎先生と共著で「電気の回路、音の回路」という入門書を今秋に出版予定です。

被災された生徒・先生方へ

想像を絶する苦難の日々に直面されていることと思います。心からお見舞い申し上げます。一日も早い復興をお祈り申し上げます。音響面(特に騒音)でお困りのこともあるかもしれません。その際はぜひご相談いただければと思います。自分の専門が少しでもお役に立てればこれに勝る喜びはありません。

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