真実を追い求める気持ちは、社会のエネルギーになる

渡辺 治   東京工業大学 理学部 情報科学科
計算の理論 /研究領域:計算の複雑さの理論とアルゴリズム論 ]

私は「計算」の本質を見る研究をやってきました.コンピュータで何がどこまでできるか、ということを見極(みきわ)めたい、という研究です。今回の震災のような大きな出来事の中で、それがどの程度役に立つか?というと、直接的には、ごくごく小さな役割しかできないかもしれません。というか、どの研究でも、このような未曾有(みぞう)の災害の前には「ちっぽけ」と感じてしまうのではないでしょうか?

それでも、真実を求めて一生懸命追求することはとても大切なことなのです。震災という衝撃的な出来事があって、さらに原発という問題が生じて、なんとなく「どうしようもない」という暗い気持ちになりそうな今、どんな小さなことでも、真実や究極を追求することを一生懸命やる人たちが必要なのです。ここで、あそこで、いろいろなところで新しいことが見出されることが、社会の成長のエネルギーの一部になるのです。

今回、「計画」ということの重要性を感じました。実は、数年前から、あらゆる可能性を網羅(もうら)する計算はどの程度可能か?たとえば、スーパーコンピュータなどを駆使(くし)したとして、網羅計算をどの程度できるのか?という研究が盛んになってきました。これはまさに想定外のない計画のために必要な計算です。こうした新しい問題に取り組み、それに対する新たな発見をしていくことで(たとえ小さくても)、よりよい社会へと成長していくことができるのだと思っています。

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わたなべ・おさむ/1958年生まれ。
「計算」で何ができて何ができないかを追求しています。そのために、一方では効率よく行うアルゴリズムの開発の研究を、もう一方では、効率のよいアルゴリズムの設計が不可能な問題を開拓する研究をしています。

被災された生徒・先生方へ

今年もスーパーコンピューティングコンテストをやることにしました。予選に応募したくても機材が使えない場合にはご連絡ください。応援します。
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