宇宙に生命体はいるのか、解決まであと一息!

観山 正見   国立天文台 台長
理論天文学 /研究領域:星形成、惑星形成、コンピューターシミュレーション ]

未曾有(みぞう)の東日本大震災の災害は、目を覆(おお)うばかりです。自然の驚異は、我々の予想を超えていました。被災された方々や、亡くなられた方のご家族を想うとき、本当に悲しい気持ちになります。被災地の過酷(かこく)な状況に心を痛め、復興や復旧への皆さんのご苦労に、頭が下がる思いです。本当に、このままでは、日本全体が精神的に沈んでしまいそうです。

今必要なことの一つは、我々は決してこの大きな試練に負けないという、チャレンジ精神ではないでしょうか。人は、それぞれ様々な立場で、その活動ができます。私は、「知の探求」という面から、考えたいと思います。宇宙には、様々な謎があります。物理学を根底から変えるダークエネルギーの解明、地球のような惑星の探査と地球外生命の発見、ブラックホール時空の直接観測など、この10数年で解決できそうな問題が目白押しです。大きな謎が、大望遠鏡や最先端の観測装置の出現で解決できるチャンスにあります。

特に、太陽系外の惑星が数多く発見され、次には、人類が長く謎としてきた地球型の惑星を発見しようと、世界中の研究者が競争しています。そして、そのような惑星が見つかれば、生命が存在する証拠(バイオマーカー)を見つける計画が、我が国でも進んでいます。宇宙に我々の仲間がいるのかどうかが、解明されようとしています。宇宙を学ぶことは、我々がどこに居て、どこから来て、どこに進んでいるのかを学ぶことです。

一見、大震災の被害の状況や、福島第一原発の事故に際して、このような宇宙を学ぶと言ったことは、悠長な事と思うかもしれません。しかし、私は、今こそ、大きな謎へ、大きな問題へチャレンジする勇気と能力を、若い人に持ってもらいたいと思います。そこから将来への自信と勇気がわいてくると想います。あなたたちの大きな活躍が、日本人に心の復興をもたらします。

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本人写真

みやま・しょうけん/1951年広島県生まれ。
星や惑星系の形成過程を、コンピューターシミュレーションで研究してきましたが、現在は、観測グループと協力して、すばる望遠鏡や、建設間近のチリのアルマ望遠鏡を使って太陽系外の惑星の探査を推進中です。
http://www.nao.ac.jp/を見てください。様々な国立天文台の活動が載っています。

被災された生徒・先生方へ

大震災で被災された学生や教職員の皆様、本当に大変なことと思います。私もその悲惨さに心がくじけそうになります。でも、人それぞれ、できることから一歩一歩進んで行きましょう。できる限りの後押しをさせていただきます。

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