農林水産業(農業・林業・漁業・畜産業)は日本では人気のある産業ではありませんが、わたしたちの生活に必要な米や麦、野菜、果物、魚介類などの食べ物や生活必需品を生産してそれらを供給する重要な産業です。「農は国の本なり」という言葉があるように昔の日本人はその大切さをよく知っていました。現在の日本では農林水産業の位置づけが小さくなり、その言葉もあまり使われなくなり、さびしく思っています。
わたしはその中の林業分野で「小さな小さな森づくり」について関心を持ち仕事をしております。林業に従事している人々が心も懐(ふところ)も豊かになればと願っています。中高生のみなさんが農林水産業にいくらかでも関心を持っていただければうれしいです。
ところで、中学校や高校の授業は楽しいですか?面白いですか? 大部分のみなさんからは「それはどうかなあ」とか「あまり楽しいと思わないです」とのお答えが返ってきそうです。
みなさんにお伝えしたいことは次の一言につきます。
今の学校の授業を真剣に聞いてください。授業のすべての内容が分からなくても良いのです。ただ学校の先生のお言葉に、真剣に耳を傾けてみてください。みなさんには得意の科目や不得手な科目などいろいろとあるでしょうから、気持ちがのらないこともあるでしょう。ゴチャゴチャ考えずに、熱心に聞いてみてください。そうすることで集中力もつくと思いますし、思いがけないときに道が開けてくると思います。ものはためしで、一度やってみてください。できれば長く続けてみてください。
最後になりますが、中高生のみなさんがそれぞれのご自分の進む道が見えてきたら、その夢の実現に向けて取り組んでいただければうれしいです。そして幸せになってください。